名も知らぬ詩、２００４年 ⑤
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可愛いパン
それはただ眺めるもの
可愛い傘
それはただ失くすもの
可愛いスプーン
それはただ光をすくうもの
可愛い本
それはただ一緒に眠るもの
可愛いひと
あなたは ただ
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・四月二十三日、午後三時 □□、昇天。
いったい
わたしの何を試そうというの
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・くずかご
上澄みさえすくえない
きっと逃げ水
消去法のまわりくどさ
くずかご
―― ―― 星 ――
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・すみれ
青い朝ひとり
すみれに誓う
誰のためでもなく
私のためでもない
白のための白
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・
もう こわがらずに
こわくてもいい
あなたたちといこう
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・ＦＭ５１．５ ゲスト：小型飛行機
アイツが歌っていったんだ
今日は晴れるぞ ってね
で、こうしてシャツを干してるんだ
アイツ？ あぁ、
小っちゃい翼でさ 西に向かった
あっというま
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・ネガイマシテハ
老けたレモン
つくりものの水草
湿気た新聞
おなか痛の君
円満な消しゴム
ぬるい冷蔵庫
くつずれ製造ミュール
轢かれた軍手 ちょき
元気はつらつアブラムシ
斜線。
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・削りチョコを模した蕾
キノーにはさみを入れて
うっかり切り落とし
キョーを転写しては
夕飯がプリントされ
あぁそれは よくあること
薔薇を素通りして
２と３の糊をはがせば
あら不思議
左手に見えますはアスのノート
あぁいけません
手を引っ込めて
